感想:『カスターニエンの木陰で』

すばらしいお写真、ありがとうございました。

久しぶりに、先生の「カスターニエンの木陰で」を開きました。

以前にたくさん引いた赤線が、目に飛び込んできました。

「個体を超えた思索の境涯そのものこそが、重大である。・・・

思索の境涯にすべてを賭けた者の純粋な結晶した成果に、心を致すべきであろう・・」

先生ご自身のお姿が、先生が悼んでおられるハイデガーの姿と重なって見えます・・・。

終りのところの、「わたしがその場所に佇んだのは、ちょうど季節も今と同じ、

5月の末、ドイツ中が一番美しく輝くときであった。緑の木陰で、そして美しい花々を咲かせているであろうカスターニエンの花影で、かれの安らかな永眠を祈る・・。」のくだりは、

特に、息をのむような、このうえなく美しい文章だと、あらためて感動しました。

この5月の時期に、カスターニエンのお写真と共に、御奥様が

この文章を思い出させてくださったことに、心から感謝です。

ますます、先生への敬愛の気持ちが深まりました!

フォーレの曲も、これから、インターネットで探して、ぜひ、聴いてみたいです。

上田圭委子


フォーレ:パヴァーヌ Op 50

JW. Jの会

故渡邊二郎先生を慕う哲学の会。渡邊先生は東京大学文学部、同大学院で学び、成城大学助教授を経て、東京大学文学部助教授時代にハイデガーの思想研究のためドイツ・フライブルク大学に留学。東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。

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