感想:「現代人のための哲学」(第1・第2章)レジュメ

矢野由香里様

「現代人のための哲学」のレジュメを拝読いたしました。拙い感想で恐縮ではありますけれど、少し感想を書いておきます。

物事は帰納法と演繹法で全ての説明ができるとは考えないほうがいいのではないか、ということを思いました。

カントの観察事実そのものに限界があるという言葉も納得できました。

科学技術は文明の発展には欠かせないものなのですけれど、科学技術のみでは人間社会の発展は見込めません。やはり人間は感情を持った生き物ですから、科学技術によっての発展のみで満足できるとは限らないものだと思います。かと言って、感情のみに依存した考え方をしていると個人の主観的な判断のみで人間社会全体を判断してしまう危険性があり、人は一人一人感情は異なる、という原点を見失ってしまうと思います。

科学の観察事実と人間個人の感情を両方鑑みて人間社会を構築する必要のあることがよく判りました。そのために歴史学、法律学、経済学、経営学が存在しているのだと思いました。


田尾あずさ(2020/05/18)


JW. Jの会

故渡邊二郎先生を慕う哲学の会。渡邊先生は東京大学文学部、同大学院で学び、成城大学助教授を経て、東京大学文学部助教授時代にハイデガーの思想研究のためドイツ・フライブルク大学に留学。東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。

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