わたしの“バイブル”〜『全集』のご紹介

会員の土方さんより、常日頃から「バイブル」として親しんでいる、筑摩書房より刊行されている渡邊二郎先生の著作全集である『渡邊二郎著作集(全12巻)』の写真を送ってくださいましたので、ここにご紹介いたします。全集の編者として、「高山守・千田義光・久保洋一・榊原哲也・森一郎」各先生(掲載順)方が担当されております。これら“編者のことば”を一部引用し掲載します。


編者のことば

 『哲学者の条件とは何か。語学力、記憶力、読解力、論証力、文章力、これらすべてを完備しても、せいぜい大秀才どまりである。巨大な問題を掴んだら離さない執念と、この世を突き放して眺める精神の宏大さ。思索になくてはならないこの二つの資質が、渡邊二郎という人にはあふれていた。著者が専門とした近現代ドイツ哲学研究の群を抜く綿密ぶりのうちには、実存の真相と存在の奥深さを徹底して極めたいという鬼気迫る真理への意志が、そして、この地上に生きる意味は哲学にしかないと思い定めた奔放不覊の自由精神が、ともに息づいていた。…』


(写真提供:土方佐和子さん)

JW. Jの会

故渡邊二郎先生を慕う哲学の会。渡邊先生は東京大学文学部、同大学院で学び、成城大学助教授を経て、東京大学文学部助教授時代にハイデガーの思想研究のためドイツ・フライブルク大学に留学。東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。

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