お便り「コロナ禍にあって」

先生御奥様

すばらしいメールをありがとうございます。

JWJでお世話になっている上田でございます。


御奥様の、「これまで外に向いていた思いが内に向かっていて、それが決して苦痛でなく、

むしろ自己充実感を覚えるような気がしています」というお言葉、感動的でした。


渡邊二郎先生の『自己を見つめる』の第9章のなかに、


「孤独とは、・・世の中の動きに引きずり回される自己喪失状態をやめて、ほんとうの自分らしさを回復する瞬間と場所を用意し、改めて、自己を見直し、他者との関わりを考え直し、世界と存在のすべてに思いを馳せようとする、存在の真相に身を開くきわめて大切な時間なのである」

(放送大学の教科書でいうと113頁の終わりの4行です・・・)


とありましたが、そうした先生の御言葉とも、響き合う思想のように思われました。


コロナ禍を、深く自己を見つめる機会として生かすことができたら、ほんとうに素晴らしいことと思いました。



PS.ヘルマン先生からも新年カードが届いたとのこと、ほんとうによかったです。

お元気でいらっしゃるのですね!



上田圭委子 

JW. Jの会

故渡邊二郎先生を慕う哲学の会。渡邊先生は東京大学文学部、同大学院で学び、成城大学助教授を経て、東京大学文学部助教授時代にハイデガーの思想研究のためドイツ・フライブルク大学に留学。東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。

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